FRP防水(建築防水)とは
FRP防水とは
FRP防水とは(建築防水)
「FRP防水」とは、一般木造住宅建築において広く採用されるようになった防水技術です。既に半世紀以上前から、プールの防水や造船の素材として使われ、半永久的な耐久性能が実証されていました。建築防水においては、一般住宅での採用は少なく、主にビルや集合住宅、陸屋根住宅、プール、土木などに使用されてきました。FRP防水は、他にも防水工法があり、それぞれに適材適所で使用される必要があります。しかし、建物の寿命に大きな影響を与える防水工事においては、FRP防水が高い信頼性を得ています。本記事では、建物の寿命に関わる重要な防水工事として、FRP防水について中心に紹介します。
先に日本のFRPの歴史を知る上で外せない存在です。横浜の竹内化成さんを紹介します。
FRP防水の施工システム資材についてはこちらのPDFをどうぞ
[横浜竹内化成]※戦後まもなく日本にFRPを広めた3代続く企業FRP業界で知らない人はいないと言われるほど歴史の長いFRP業界では忘れられない存在!
住宅建築において広く採用されるようになった、軽量で高強度の露出防水工法です。この技術の普及により、木造住宅でも完全な屋内バルコニーや屋根の上での生活空間を作ることができるようになりました。現在では、木造住宅においても主流となっています。
FRP防水が建築で初めて採用された当初は、住宅の揺れや振動に耐えられず、防水層にクラック(亀裂)が生じ、雨漏りの原因になることがありました。しかし、フレキシブル(弾性)不飽和ポリエステル樹脂の開発により、耐木造防水用ポリエステル樹脂として実績を上げており、防火認定や複合工法など、用途に合わせた施工方法が増えています。
外装での防水は、下層の屋根として部屋内に設置される場合は、屋根扱いとなり、地域によっては火災の飛び火による延焼を防ぐ不燃であることも条件が増えますので、飛び火に合格した工法の採用も重要です。
成形品とは違いFRPの上を靴で歩く、あるいは駐車場床では、車が走行出来るための強度と対応年数の確保が強く要求されますので、単に表面塗装ではなく構造物の一つとした考え方で建築防水は設計されています。また施工者の経験により積み上げられたノウハウも大切です。特にFRP防水の場合は、防水納まりの基本を学ばず、FRP防水しか出来ないFRP防水業者も多いので、シート防水や塗膜防水も施工している業者は防水施工の経験と知見の多い業者であると判断することもできます。
ただし、ウレタン防水は同じ塗膜系でも塗装や左官の技術も含めているため、施工者により必ずしも防水技術が高いと判断することは出来ませんが、シート防水を施工出来る業者さんの場合、雨漏りさせないノウハウが高いので、ここは参考になると思います。もちろん時代は進んでいますのでFRPだけでも施工歴が長い業者さんが多くなっていてそれぞれにノウハウを持ったプロだと言えます。
住宅品質確保促進法「瑕疵保証制度」
住宅品質確保促進法の瑕疵保証制度は、新築住宅において建物の欠陥(瑕疵)が発生した場合に、建築業者が責任を負い、修理または代替物の提供を行う制度です。この制度は、建築主にとっては建物の品質について安心できるものであり、建築業者にとっては品質の向上に努める意識を促し、信頼性を高めるものとなっています。
瑕疵保証期間は、一般的には新築引渡し後10年間とされていますが、一部の部位に関しては3年または5年間とすることも可能です。また、法律に定められた保証期間内に発生した瑕疵については、建築主が訴訟することなく、建築業者と調停による解決をすることができます。
なお、瑕疵保証制度は、建築業者が責任を負う範囲が限定的であり、一部の工事や材料については保証の対象外となる場合があります。建築主は、契約時に詳細な保証内容を確認し、必要に応じて追加保証を要求することが重要です。
また、最近の法改正により、建築主が自己責任で行うDIY工事についても、瑕疵保証制度の対象となる場合がありますので、詳細は国土交通省のホームページなどで確認することが必要です。
当該法律に関する資料検索結果→[住宅補品質確保促進法]
法律のポイントPDF資料リンクはこちら
FBKFRP防水工業会
1989年(平成元年)に、「より信頼されるFRP防水工法」を旗印として、FRP防水の更なる信頼性の向上を目指して活動を続けています。「FBKFRP防水工業会」は、FRP防水工事の技術向上と普及を目的とした日本の業界団体です。同工業会は、高品質で信頼性の高いFRP防水工事を提供するために、技術者の教育・訓練、研究開発、品質管理、情報提供などに取り組んでいます。興味のある方は、以下のリンクからFBKFRP防水工業会の公式サイトをご覧ください。
防水下地処理の重要性
※防水工事において、下地処理は非常に重要な工程であることをご紹介します。
この下地工事を軽視して行っていると後のトラブル発生のリスクを感じます。防水層は確かに防水目的の中心となりますが、防水層を数十年間維持させる為には、各工程で徹底した対策が必要になります。成形本体の耐久性でも積層数、中間メンテナンスが必要、オブジェや船体など数十年経過維持しているものも多くあります。画像の様にしっかりとした下地処理が出来れば、この時点(画像の下地処理)で雨漏りしませんので、施工後の雨漏りはしないことが事前に確認できます。(解説の続きは太陽の塔の下)
半永久のFRP耐久性を実証
FRP防水DIYチャレンジも
FRPとは、軽量で高強度の繊維強化プラスチック製品であり、自動車エアロパーツやプレジャーボート、航空機、公園や幼稚園にある像や遊具ボディーの成形、大型オブジェなど、さまざまな場所で使われていることを紹介します。また、FRP防水は建築物や浴室などの防水にも使われていることを説明します。
FRP自体は自動車エアロパーツや、プレジャーボート、航空機、風力発電ブレード一般にも多く目に入るものとしては公園や幼稚園にある像やパンダジェット機などの遊具ボディーの成形、大型オブジェなどの置物も世界中で制作されています。など軽量で高強度の繊維強化プラスチック製品として広く知られています。FRP防水は主に建築物に対する瑕疵の部分にあたる耐久性能にかかわる責任を伴った防水施工以外に、浴室などの防水を要求される場所に施工されています。建築防水の場合、FRP成型品とは異なり、建築物直に加工しますので、建物の揺れやで入り済み角や下地の継ぎ目のずれが原因でFRP防水槽にクラックが入ってしまい、そこから雨漏れ水漏れが発生してしまうため、FRP成形用の硬質硬化用の樹脂はFRP防水では使用されていませんが、機能性のない汎用硬質タイプのFRP成形用インパラorノンパラ樹脂が非常に安価のため、FRP防水の現場でこっそり使用されていることがあります。このような樹脂は耐クラック性(弾性)も対候性も機能がないためトップコートのみで保っているようなものですから、劣化は早くなることは明らかです。もこれも欠陥住宅となる一つです。
コンクリートの躯体同様にが防水下地になるような狭い浴室や水槽地下ピットな防水下地のは、一部のメーカーでは、防水専用の硬質タイプの樹脂もあります。FRP成形で良く用いられているポリエステル樹脂には、インパラとノンパラノン種類の樹脂がありますが、防水用にはインパラノンパラの使い分けはなく、言えば全て弱インパラタイプの一種類の弾性樹脂になりますので、防水工事の現場でノンパラとかインパラと書いているラベルの樹脂を使用している場合、クラックで雨漏りが発生する可能性が非常に高くなります。
今回はDIYでFRPが広がりを見せる中、自宅のベランダ、屋上や池の水漏れ防止、セルフビルドでの浴室施工のチャレンジが増えつつあるため、FRP成形のカジュアルなDIYでは困難な建築でのFRP防水についてもご案内いたします。その前にこちらをご参照ください。
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